生命保険の販売トラブル
近頃増えている生命保険の販売トラブルについて紹介しましょう。
入院や手術など万一の出費に備えて保険への加入を望んでも、高齢者は年齢や健康状態などを理由に被保険者になれないことが多いのですが、こうした高齢者に、望んでいないにもかかわらず子どもや孫など本人以外の者を被保険者として契約させる手口が一部の保険会社にみられるようです。このとき、保険会社は本人以外の者が被保険者となることを、高齢者に十分納得させずに契約させていることが多いので、高齢者は誤解したままでいるのです。また、数十年前に契約した保険について、馴染みの営業職員を信頼して勧められるまま契約内容を変更したが、意に沿わない内容であったという相談も目立っているようです。
たとえ月数万円の保険料であっても、年金暮らしの高齢者にとっては、日々の生活に大きく影響してくるでしょう。年数百万円もの保険料を数年間にわたって支払う保険契約もありますが、たいてい余裕資金があるわけではありませんし、中には老後の資金を取り崩すことで、何とか保険料を支払っている高齢者もいるようです。また高齢者は「保険料を支払うという約束を守らなければいけない」との気持ちで支払いを続け、その結果「もうこれ以上、保険料を支払えない」という状態に陥ってしまうのです。自分の生活を守るつもりで加入したはずの生命保険が、逆に、高齢者の生活を脅かすことになってしまい大きな問題になっているのです。
ここ数年「資産運用」や「個人年金」をうたって、個人年金保険や保障型の保険を年金型に移行するなどの複雑な仕組みの保険を高齢者に契約させている保険会社があるようです。契約期間が20年以上、年金の最終的な受け取りが100歳を超える保険契約も見られますが、保険会社は最終的には支払った保険料総額相当分が年金の形で支払われるといった設計プランを示し、元本保証を希望する高齢者に元本保証があるとして勧めていますが実際には、中途解約すると解約返戻金が支払った保険料総額を下回る、つまり「元本割れ」を起こす可能性があるのです。保険会社の中には、こうした中途解約時のリスクを高齢者にきちんと認識させていないところもあるのです。